成長している毛が抜けることがある
本日の問題提起!
成長している毛が寿命を全うできずに抜けるのは、薬の副作用・ホルモンの異常・無理なダイエット等に限られる。
抜け毛に関しては、52号を読み直して下さい。
抜け毛とは何?どうして抜ける?
生きている毛=ちゃんと成長している毛が、成長途中で抜けることがあります。以下のような場合です。
成長している毛が途中で抜ける時
- 抗がん剤のような薬を飲んでいる時
- 薬の副作用(特に内分泌系を狂わすもの、ホルモンのバランスを崩す)
- 甲状腺ホルモンに異常が出ている時
- かぶれた時
- 細胞が炎症を起こした時(単に赤いから炎症ではありません)、日焼けで赤くなっても毛は死にません。
- やけどをした時。ひどい日焼けで、水ぶくれが出来るような日焼けだと危ない
- 血の巡りが極端に落ちた時(血管拡張作用の強い育毛剤を使っても頭皮が赤くならないような時)
- 無理な食べないダイエットを続けている時
- 内臓に異常が出た時
上記を除けば成長している毛は抜けない
上記以外では普通に生活している限り、成長している毛が途中で抜けることはないのです。(当然、円形脱毛症のような病的なものは除きますよ)
ただ、毛を支えている部位が荒れて抜けやすくなって抜けてしまう場合があります。これには、毛の育っている構造を詳しくみないとダメですが、このメールマガジンは教育的なものではないので簡単に。
成長している毛が抜けやすくなるのは
要は、毛を支えている部位が、剥がれやすくなって「スルッ」と抜けてしまう場合です。
剥がれて「スルッ」と抜ける場合には、毛根に白いものがついてきます。この白いものが毛を支えている部位なわけです。
毛を支えている部位が剥がれやすくなる
皮脂は毛穴から分泌されますから、当然皮脂もくっついてきます。でも、白いものは皮脂ではなく毛根を支えている部位(コラーゲンで出来ています)なのです。ここを間違えないで下さい。皮脂だとか石鹸カスだとか言い始めると、ケアのやり方を大きく間違えますから。
皮脂や石鹸カスが悪いのではない
余談ですが、「皮脂が悪い」「石鹸カスが悪い」と言っている人たちは、必ず毛根の白い塊を、「皮脂」だとか「石鹸カス」だとか言います。『そうではありません』と書いていても、ネット上の口コミ=伝言ゲームでは、本当の意味が取り払われ、都合の良い文面だけが一人歩きします。
まあ、「皮脂が毛穴に詰まる」理論も、皮脂腺学説の都合の良いところ取りで発展してきている経緯がありますから、一番最初の発信元を探ると、本当のことがは分かります。「皮脂で毛穴は詰らない」ことが分かります。
もとに戻ります。
サーカスなんかで、長い髪をつかんで振り回すようなことをしても抜けないのは、例外的なことかもしれませんが、本来、毛は簡単に抜けるものではないのです。
毛を支えている部位が剥がれやすくなる理由
何故剥がれやすくなるのか?
それは、皆さんが良くご存知の通り界面活性剤による作用です。通常、人間の体は外部から内部には進入できない構造になっていて、かつ、中から外に向かって発散されています。
界面活性剤が悪いのだが・・・
ところが、これに逆行して浸透していく力があるのが界面活性剤なのです。だから、界面活性剤が悪いと言う単純な理論になってしまいがちですが、本当はそうではないのです。
色々な由来の界面活性剤があり、その浸透力の強弱と悪さ加減の程度の差はありますが、そんなに「アレが良い悪い」と論争してもあまり意味がありません。
何のために作られている製品か次第で変わる
「その製品をどのように作るか」「どのように使うか」により、毛の剥がれやすさに影響を与えるからです。
そのシャンプーの目的は何なのか?シャンプー法をどうするのか?
詳しくは以下を
このように見れば、どのように使ってはいけないのかが分かりますよね。
常々言っているように、毛穴を掃除するような使い方をしてはいけないのです。当然、『シャンプーを泡立てて頭皮に付け置く』なんてことをしていると絶対にダメなわけです。
毛が増えるには抜けて生え替わること
綺麗なお肌の人の皮膚の生まれ変わりは、28日周期(見方により14日)といわれています。
これを毛に当てはめれば、大まかですので絶対ではありませんが、
男性の場合は、3年前後
女性の場合は、5年前後
で生え替わると言われていますから、全ての毛がこの年月で抜けて生え替われば良いのがわかります。
総量を維持できるくらいの抜け毛が必要
そうなんですね。1本の毛が、ちゃんとその人本来の寿命まで成長し、生まれ替わるようになることで、毛の総量が維持できるようになるのです。だから、自然脱毛での抜け毛(1日80本~120本くらい)があるのです。
ちゃんと総量を維持できるように、ちゃんと成長して、ちゃんと抜けて、ちゃんと生え替わることが必要なんです。
53号は平成18年(2006年)7月30日に配信したメールマガジンです。