皮脂の取り過ぎはハゲる!
今号の問題提起!
『何故「皮脂を取らないといけない」と言うホームページやサロンが多いのか?皮脂を取れば良いとTVや雑誌で特集されているか?』
皮脂腺学説
「皮脂を取らないといけない」と言う論拠は、皮脂腺学説にあります。
この学説は、元々が脇毛の脱毛施術の為に毛根をレーザーで無くしても無くしても脇毛が発毛してくることから、皮脂腺が存在していることに問題があるのでは?と考えたところからきています。
「皮脂腺が発毛するかどうかの鍵を握る」
皮脂腺が発毛するかどうかの鍵を握っている理論が、ヘアケア製品を売っているところには非常に都合が良かったわけです。
「皮脂腺が発毛するかどうかの鍵を握る」なら、「よく洗って皮脂を取れば綺麗になるから、皮脂腺の状態が整えられる」とこじつけたわけですね。
皮脂が詰まるは嘘
雑誌やTVの大きな広告主である育毛サロンや化粧品・シャンプーのメーカーは、そういった特集や「こんなに汚れているから毛が育たない」と実演したわけです。
そして、育毛サロンや育毛剤を作っているところ、個人輸入で育毛製品を扱っているところは、育毛剤を浸透させて発毛効果を上げる為に、次のように訴えたわけです。
- 「皮脂を取らないとダメ」とか
- 「皮脂で毛穴が詰っている」とか
- 「皮脂腺が鍵を握っている」からを
- 「皮脂が多いから」
- 「皮脂で毛穴が詰っていて毛が生えない」
と自社製品の為・自社のケアの優位性を訴える為に、都合の良いように捻じ曲げているのです。
皮脂の情報は伝言ゲームになる良い例
あげくのはてには、「過剰な皮脂が層をつくっている」とか「皮脂を取れば男性ホルモンの影響を抑えられる」とか、最初の学説とは全くかけ離れた皮脂に関する理論を展開するところまで出てくる有り様です。
皮脂に関する事実と現実は理論や情報と全く違う
私は、実際に薄毛でお悩みの方の頭皮を見ることも度々ですが、皮脂が多いのに異常に頭皮が綺麗な人が多いです。でも頭皮自体は皮脂で脂っぽくて、毛が弱っている人が多いのが事実です。皮脂の層なんてありませんし、皮脂を取れば男性ホルモンの働きを抑えることありません。
体の働きから考慮すると、皮脂は不足することで始めて分泌されるのが当たり前のことですから、皮脂腺学説から横道にそれている皮脂を悪者にする方法では、改善率や確実性は非常に低いと認識しましょう。
ホホバ油とヘナのこじつけ話
実は、このようなこじつけ的な話は他にも色々あります。
ホホバ油も同じです。インディアンが日常習慣的に使っていたホホバ油は確かに言われるように良かったのだと思います。
でもそれが精製されてホホバ油と言う製品になった時に、果たしてインディアンが使っていたホホバ油と同じ効果や作用があるのかどうかは別個の話です(通常はない)。精製される段階で、育毛や肌に良いと言われる成分が取り去られているのです。
ホホバ油は上質なオイル
ただ、ホホバ油は非常に上質なオイルですので、髪にもなじみやすいですし、肌にもなじみやすいので、使った時の感触は非常に良いし、肌も髪も綺麗になったように見えます。上質な液状ワックス的な効果しかないのですね。
ヘナは自然のもの
ヘナも同じです。ヘナは自然のものですが、「毛染め」として製品化された時に本当に大丈夫かと言うのは別問題なのですね。
いろんな情報がありますが、都合良くこじつけている理論や良いとこ取りの広告が多いのが事実です。
よくよく考えてみると分ることもあるので、体の働きや「こうだから→これが良い」のどうして「→」なのかを吟味するとほとんど分ります。つながる理由がないのですから。
シャンプーの見分け方
シャンプーを見分ける時は以下のことに気をつければ良いと思います。
- 感触やスタイリングを優先するようなものは育毛にはマイナス。目的が違う。
- 皮脂を取るようなシャンプーは良い事ない。取り過ぎはマイナス。
- 過剰な効果をシャンプーに求めているのもマイナス。シャンプーは洗い流す為のもの。何を洗い流すのかが問題。
- 石鹸シャンプーは良い所もあるし悪い所もある。薄毛の人には悪く働くことの方が多い。
- 薄毛の人は、できれば女性の敏感肌用の洗顔料並のシャンプーを選びたい。
- 選ぶときはそのシャンプーの目的を間違わないようにしたい。
以上の6点が大切でしょうね。
4号は平成14年(2002年)6月18日に配信したメールマガジンです。
皮脂に関しての詳細は、小冊子「非常識な育毛読本」に記載しています。
小冊子「非常識な育毛読本」へ