54号:抜け毛の毛根の白いものは毛を支えている部位。

抜け毛の毛根の白い物は皮脂ではなく毛を支えている部位=コラーゲンです。皮脂を取るシャンプーでの洗髪習慣で、毛を支えている部位=コラーゲンが荒れて毛根についてくる。 

皮脂が薄毛の原因ではない。

今号の問題提起!
皮脂を取るシャンプーでの習慣が薄毛の原因になり、そんな人の抜け毛の毛根には白い物がついてくる。それは毛を支えている部位が荒れている証拠。

今号は皮脂についてです。多くの方が気にしていらっしゃる抜け毛については、以下の2回で配信していますので、一度振り返って見て下さい。

皮脂で毛が抜けると言う勘違い

メールでのご相談やお電話でのご相談、相談室にいらっしゃる人、これら全てのご相談者が言うことがあります。

それは、「毛根に白い物がついている抜け毛があり、白いものは皮脂で皮脂が多いから毛が抜けるのでは?」と言うことです。

これに対して、私は改めて以下のようにお聞きします。
「皮脂は脂ですよね。脂だったら体温が36度だとどうなりますか?」

普通白くなりませんよね。透明でしょう?だから皮脂ではないのです。

前回に書きましたように
> 要は、毛を支えている部位が、剥がれやすくなって「スルッ」と
> 抜けてしまう場合です。
>
> 剥がれて「スルッ」と抜ける場合には、
> 毛根に白い物がついてきます。
> この白いものが毛を支えている部位なわけです。

皮脂もついてはくるが、白いものが皮脂ではないことだけ覚えて頂ければ間違えませんから。

皮脂には、毛の生育に必要な成分も含まれているし人間の皮膚には必要な分泌物です。だから、皮脂で毛が抜けることはないのです。

あるとすれば、毛を支えている部位=コラーゲンをダメにしている行為と製品・体質が問題なだけです。

皮脂が過酸化脂質になって薄毛の原因に?

皮脂が過酸化脂質になるには条件があります。その条件が薄毛の要因の一つであったりするのです。

その条件とは、普段の食習慣です。食習慣次第で皮脂が過酸化脂質になりやすいかどうかが決まります。

肉食に偏った食習慣・牛乳をよく飲む食習慣・ファストフード・清涼飲料水・インスタントラーメン・コンビニ系の弁当サンドイッチに通っている食習慣の人は、皮脂が過酸化脂質化しやすくなります。

毛の多い所から皮脂は良く取れる

相談室で、頭皮の温浴をすると分かることがあります。それは、側頭部や後頭部等の比較的毛の多いところの方が、皮脂が多く取れると言うことです。

頭頂部や前頭部の薄い部位からも皮脂は取れますが、側頭部・後頭部に比べると少ないです。

毛を無くす為に皮脂を取るのか?

こう言った現実を見ていると、皮脂を取ることを推奨する理由が分かりませんね。毛の栄養を「取る為に」、毛を「無くす為に」皮脂を取ることを推奨しているようにも感じます。

過酸化脂質化している皮脂はどうなっている

過酸化脂質にしても言葉で言うのは簡単ですが、皮脂が過酸化脂質になるとどうなるのか、分かって言っているのでしょうか?

皮脂が過酸化脂質化して覆っている頭皮は、澱んだような色をしていて弱っています。過酸化脂質化している皮脂は黄色身を帯びていて、酸っぱい感じの臭いがします。

皮脂で毛が抜けることはない。

それよりも、目的の違うシャンプーで、間違ったシャンプー法を採っていることで、毛を支えている部位が荒れて毛が抜けやすくなっていることの方が問題です。シャンプーを泡立てて頭皮に付け置くなんてすると、毛穴内部の毛を支えている部位=コラーゲンが荒れてしまいます。

育毛に適した頭皮の為のシャンプーで(皮脂を取らない、石鹸でない、敏感肌用)、育毛に役立つ頭皮の為のシャンプー法を採りましょう。

まぁ、あまり、皮脂を問題にしないで下さいね。頭皮を清潔にするのは、育毛の必要条件でも絶対条件でもありませんから。

54号は平成18年(2006年)8月27日に配信したメールマガジンです。

【51号-60号】の他の記事