69号:頭皮は柔らかい人とマッサージで動くのは意味が違う

頭皮が柔らかいのは弾力があるから柔らかい。頭皮が固いからとマッサージで頭皮を動くようにすると毛の育たない頭皮になることもあります。ズルズル・ブヨブヨする頭皮は危険。

頭皮が柔らかい人頭皮が動く人は意味が違う

今号の問題提起!
頭皮が柔らかい人は弾力があって柔らかい。固い頭皮をマッサージで柔らかくしたらズルズル・ブヨブヨの頭皮になり、血が巡らなくなる。

薄毛の人の頭皮は固く、フサフサの人の頭皮は柔らかい。この現実があるから、多くの人は柔らかくする為に頭皮のマッサージをするし、その為の機械も発売されたりするのです。

が、ここに大きな大きな落とし穴があります。

頭皮に厚みと弾力がある柔らかさ

以下、私が育毛の現場で見た事実をお知らせします。

ご相談者には様々な方がいらっしゃいます。読者の方なら、薄いから私のところに相談にいらっしゃる思っている人が大多数ですよね。

私も、そう思ってこの仕事をしていますが、中には、「何で???悩んでいるの?」と感じるような人もいるのです。

私が見た人(この人は女性でした)は、はっきり言って、私なんかよりも毛は太くて多い人でした。

太さは、たぶん私の毛の倍くらい(0.1ミリかそれ以上)はあったように思います。パッと見た感じでは、1ミリくらいもあるのでは?と感じたくらいです。

それほど太かったのです。その上、本数も標準並にありましたから、相当毛が多く見えるタイプの人でした。

どう言った相談かは、今回のテーマから外れるので割愛しますね。

この方の頭皮を触りましたが、本当に柔らかいのです。頬を触ってみて下さい。ほとんど人は弾力があって柔らかいはず。この頬以上に弾力があって柔らかい頭皮なのです。

頬のように柔らかく弾力がある頭皮

こう言った頭皮の人は、非常にマレです。相談室にいらっしゃる人で、比較的回復の早い人の頭皮はこの女性ほどの柔らかいわけではありませんが、比較的柔らかく弾力がある頭皮をしています。

ところが、柔らかい頭皮ではない人もいらっしゃいます。頭皮の柔らかさや弾力には個人差があって、その個人差が毛の太さや本数の個人差に繋がっているように感じます。

薄毛の人の頭皮は固い

皆さんもご存知の通り、薄毛の人の頭皮は固いです。じゃ、固い頭皮の人全てが薄毛かと言うとそうではありません。

現に私の頭皮は、比較的硬くて弾力がありません。でも、薄毛ではありません。でも、毛は細くてねこっ毛です。何を言いたいのかと言うと、

  1. 頭皮が柔らかくて弾力があるかどうかは、その人の持って生まれたものだと言うこと。
  2. そして、当然のように、「毛が太いか細い毛か」や「本数が多いか少ないか」も、その人の持って生まれたものだと言うことです。

決して頭皮が固いから薄毛になるのではないのです。

毛の総本数や太さには個人差がある

ここで言うところの毛の総本数が多いか少ないかは、薄毛かどうかを言っているのではないことをご理解を。

毛が太くて総本数の多い人は頭皮が柔らかくて弾力があることから、薄毛の人の中には頭皮を柔らかくしようとする人がいらっしゃいます。

薄毛の人の頭皮は生来的に固めの場合が多いので、頭皮が柔らかくなれば生来的に毛の多い人と同じようになれると思っている人が多いようです。が、それは全くの見当違いです。

また、頭皮を柔らかく【すれば】良いと考えるのも見当違いも甚だしいです。

頭皮の柔らかさにも個人差がある

確かに、頭皮が柔らかく【なる】ことは必要ですが、【あなた】「本来の」「生来の」頭皮の柔らかさ弾力に【なる】のであって、「生来の」毛が太くて多い人と同じ頭皮の柔らかさに【する】のではないのです。

薄毛の人の頭皮は突っ張っていて固い場合が多いです。だからと言って、この状態を無理やり頭皮を動かして動くようになったから柔らかいとか弾力があるとは言いません。

頭蓋骨の上を頭皮がズルズルと滑っているだけで、毛細血管が切れてしまっている状態と言えます。中にはブヨブヨしたような頭皮にしてしまっている人もいます。

頭皮が老人の皮膚のように緩みすぎているのです。

このような人の頭皮に育っている毛は産毛状態になってしまっている場合が多く、生えてきてもすぐに抜けてしまい中々毛が生育するようにはなりません。

頭皮のマッサージは両刃の剣。

今まで2名ほど、頭蓋骨の上を頭皮がズルズルと滑っているような状態になっている人の頭皮と毛を触りましたが、毛が根を張れていませんからボロボロっと抜けてしまうのです。

ケアを行って血が巡り始めると、ボロボロ抜ける毛は急激に抜けてしまいます。

常々、頭皮のマッサージは「両刃の剣だ」と助言はしているのは、このような頭皮にしてしまうと後々で苦労するからです。

くれぐれも頭皮のマッサージにばかりに力を入れている方法にはご注意下さいませ。

69号は平成19年(2007年)4月20日に配信したメールマガジンです。

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