シャンプーや洗髪を否定していては育毛方法を語れない
今号の問題提起!
薄毛になっている原因の一つがシャンプーやシャンプー法であるから、洗髪をどうするのかが育毛方法を考える時に必要です。
最近は洗髪を否定してしまう傾向があるらしく、相談室にも「単にお湯だけで洗っています」とおっしゃる人がいらっしゃいます。
私は、
- 「清潔にしなければない」と言うことも
- 「皮脂を取らない駄目」と言うことも
否定しますし、これら2つは育毛の必修条件ではなく、まかり間違うと毛の生育を駄目にしてしまうと断言できます。
二者択一では語れないのに
洗髪を否定する人の多くは、洗髪を以下のように
- 汚れを取るか取らないのか、
- 皮脂を取るのが良いのか悪いのか
- 清潔にするのが良いのか悪いのか
と2者択一で捉えて、取ったり清潔にするのが悪いのなら、「取らなけりゃ良い」と考えているようです。
問題は洗髪する対象物とその目的
ここには、
- 洗髪の目的や
- 薄毛の人の頭皮がどうなっているのか
の視点と発想がありません。
要は、洗髪=シャンプーの目的を間違っているから、そんな単純な視点・発想で考えてしまうのです。
薄毛の人の頭皮はどんな状態
薄毛の人の頭皮は弱っています。弱っているから毛の生育が悪いのです。弱らせる一番最初のきっかけは?何だと思います?
脱脂力の強いシャンプーでの頭皮の洗い過ぎ
- 脱脂力が強い=脂分を取る力が強い
- 洗い過ぎ=1日朝晩2回洗う、1回に1分以上洗っている
どんなシャンプーが脱脂力が強いか?
- 市販のシャンプー、石鹸シャンプー、
- 洗い上がりがさっぱりし過ぎるシャンプー
以下のような経過と辿って薄毛になる
結果どうなっていくのか?下記の番号の小さい方が初期の状態。年月の経過と共に大きい数字の症状が出るようになる。
- 皮脂の分泌が増えてくる
- 頭皮が弱っていく
- 抜け毛が減るようになる
- 頭皮が弱るので分泌の増えた皮脂が酸化しやすくなる
- さらに頭皮が弱る
- 常在菌が繁殖しやすくなる(頭皮が匂う事もある)
- 頭皮が荒れるようになっていく
- 炎症をおこす場合もある
- フケが出やすくなる場合も
- 抜け毛が急激に増えて薄くなっていく(これは、上記の5番目の前に表れることもある)
- 頭皮が固くなっていく
感触やスタイリングを優先するシャンプーやヘアケア製品
- 感触やスタイリング優先しているとはどういう意味?
- =毛にコーティング剤やスタイリング剤を付着させる働きが強い
- =と言うことは頭皮にも付着して残留する
- =と言うことは毛穴内部にも浸透して残留する
- =同時に洗浄成分も一緒に残留する
頭皮の温浴をしてみると
これらのシャンプーやヘアケア製品を使っている人の、頭皮と髪を温浴してみると、当然皮脂も取れるが、シャンプーやヘアケア製品の残留もたくさん取れます。
そうなんです。何度も書いていますが、貯めているお湯が泡立つのです。「1週間お湯だけでしか洗髪していない」とおっしゃる人でも泡立ちが残っていますから、毎日これらのシャンプーで洗髪して、ヘアケア製品を使っている人なら、相当残留して状態も悪いと予測が付きます。
これを聞いて洗髪を否定するのだと思います
普通に毛がフサフサで頭皮に何の異常もなく心配のない状態なら、洗髪は湯シャンだけでも良いのかな?と思います。
が、薄毛の人の頭皮は、普通じゃないから薄毛なわけです。
じゃ、毛の生育に必要な頭皮とは?どんな状態?
- 頭皮が正常で(炎症・フケがなく)
- 頭皮が「あなた」本来の色をしていて(他人様の頭皮の色ではない)
- 分泌される皮脂が正常で酸化せず
- 「あなた」本来の柔らかさで(他人様の柔らかさではない)
以上のような状態ですが、これを湯シャンだけで回復するには年月がかかります。また、湯シャンだけで何とかするなら、他の育毛方法(マッサージ法と湯シャンのやり方等々と普段の食事・体を動かす等の習慣)がとても大事になります。
だから頭皮の弱りを回復できる育毛方法が大事
その為のシャンプーと洗髪法があるのです。
そして、もっと大事な洗髪の目的があります。毛の生育には絶対必要な条件になるものですが、これは、湯シャンだけではかなり根気が必要になります。
一番大事な洗髪の目的とは何でしょう?
- 頭皮の緊張をほぐす。
- 日中の興奮状態から、リラックス状態へ切り替えに有効な手段の一つ
この2つをないがしろにして、育毛に「失敗している人」や「上手くいかない」と悩んでいる人も多いのです。だから、やっぱり洗髪は育毛方法には大事なのです!
81号は平成19年(2007年)10月20日に配信したメールマガジンです。