細い毛が多くなっているから薄くなる
今号の問題提起！
中身の詰まっていない毛や細い毛が増え始めるのが薄毛になる最初。本数が減り始めるのは、相当進行してからになるので早くケアを始める方が良い。
日々ご相談をお受けし頭皮を拝見していると分かることがあります。それは、薄毛の初期の頃は、1本1本の毛が生え替わるたびに段々と細くなってくることで薄くなったように見えるだけで、本数が少なくなってくるのは相当進行してきてからだと言うこと。
これって、言葉で書いたり、言ったりする分には、非常に簡単ですよね。「へ～、細くなってくるからなんだ」で終わりですから。
細い毛が多くなっているのを見た事があるか？
でも、その細くなっている状態を、「あなた」は実際に見たことがあるでしょうか？現実に細くなっている状態を見ないと、何がどうなっているかなんて分からないですよね。
細い毛は簡単に太く戻らない
ところが、見たことも無い人が、いとも簡単に「薄いのは毛が細くなっているだけ」なんて言ってしまうものだから、簡単に太くなると錯覚する人が絶えません。
細くなるには細くなる原因がいくつか存在し、それも人により違います。そして、細くなって薄く感じるようになるまでに、どの程度の年月がかかっているのかが分からないと、すぐに太くなって薄毛が治ると勘違いする人まで出てきます。
今生えている毛が太く戻るわけではない
中には、生えている毛が太くなって元に戻るなんて信じている人までいますから、現実を知らない情報に困ってしまいます。細い毛を太くするような方法を採っていれば毛を無くしてしまいます。
「え！、生えている毛が太くなるんじゃないの？」と思っている「あなた」は、ちょっと危ないかもしれませんよ。
毛は血の通っていない死んだ組織の塊
- 「あなた」は毛を切った時、痛いと感じますか？
- 「あなた」はクシを通した時、毛にクシが当たるのを感じますか？
- 「あなた」は毛を曲げると、痛いですか？
しょうもない質問で申し訳ありませんが、これらのことを常識的に分かっているのに、いざ、生えている毛が太くなるかどうかになると、太くなると信じている人がいらっしゃるのです。
植物のように枝葉の先の先まで栄養が行き渡るなら、生えている毛が太くなることもあるでしょう。
毛は死んだ組織＝角質の集まり
毛には血が通っていないからこそ、切ってもいたくないのです。だから、生えている毛が太くなったりすることはないし、反対に、生えている毛が細くなったりすることもないのです。（ただし、強いストレスの影響があると、ストレスを感じていた時期の部分は細くなっていることはあります）
もしあるとすれば、次に伸びてくる部分がちょっと太くなってくるか細くなってくるくらいで、生えている毛が元の太さに戻ることはありません。
そうなんですね。生まれ替わらないと駄目なんですね。生まれ替わるとは＝抜けて生え替わってくること。
抜けないと元に戻らない
「抜け毛をゼロにして、毛を生やしたい」なんておっしゃる人もいますが、体の自然の働きを人間の意志で変えることはできません。
「あなた」は心臓を止めたり動かしたりできますか？「あなた」は胃腸の動きを意識的に変えることができますか？これと一緒なんですね。
少なくしか抜けなければ少なくしか生え替わらないので、いつまで経っても、太い毛は増えてきません。抜け毛をゼロにすれば、いつかは増えるだろうと考える人は、あまりにも自己都合で物事を捉えがちです。
年がら年中抜け毛の少ない人は細い毛しか育たない
少なくしか抜けないと言うことは、頭皮にそれだけの力しかない（血流不足）ので、当然のように太く戻ることができないのです。そればかりかもっと細くなっていきますので、抜け毛が減っているのに薄毛は着実に進行していきます。
だから、毛が増えるだけの抜け毛がないと、毛は太くなれないのですね。ちなみに、毛を抜けとか抜け毛が増えるのが良いのだ、と言っていないことをご理解下さいね。
「あなた」本来の毛を維持できるくらいの「 ちゃんとした生え替わりができるようにして下さい」と言っているのです。
71号は平成19年（2007年）6月1日に配信したメールマガジンです。