85号:育毛の高い早い効果は毛を無くすかも

「あなた」自身を知らず育毛の高い効果・早い効果を出そうとすると、人の体は急激な変化に反発します。育毛の高い効果・早い効果は急激な変化です。 

『高い育毛の効果が早く出て欲しい!』

今号の問題提起!
ご自分のことを分からず、人の体のことを分からず、高い急激な効果を求めていると、それは負担になるので毛を無くす元になる可能性が高い。

これは、育毛に限らず、どんなことでも全ての人が望むことですね。

でも、気付きませんか?

TVやCM、口コミサイトや掲示板、ブログ・メルマが等々で、「こんなに高い育毛の効果が、こんなに早く出た、出る」と言っていたり書いていたりするのに、自分の周りをいくら探してもそんな人を見ないことに。

高くて早い育毛効果は出るけど・・・・

見ないだけでなく、自分が信じてやってみても、そんなに上手く「高い育毛の効果や早い効果」が出ないのを経験するだけです。不思議ですよね

中には、高くて早い育毛効果が出るには出たけど、その効果が続かずに毛を無くしてしまう結果になってしまう場合が多いのです。

が、本当の事実や現実を知っていると、ほとんどの人には「高くて早い育毛効果を出してはいけない」のが分かります。

高くて早い育毛の効果には反発する

実際の育毛相談の現場にいると、薄毛を治す為に高くて早い育毛の効果を「出そうとしてはいけない」のが分かるようになってきます。

高くて早い育毛効果には、体や頭皮が反発するからです。

「高くて早い育毛の効果を出そうとしない」と言うことは、気持ちや心がけの問題ではなく、【「出そうとしない」類の方法で、その為に開発されてた製品を使いましょう。】と言うこと。

どんな育毛の効果が大事か?

以下のような3つのPointを押さえて効果を出していくことが大事です。

  1. 低い効果を
  2. 少しずつ段階を踏んで
  3. ゆっくりとしたペースで

これらに取り組んだ結果として、高くて早い効果にたまたま繋がった場合は問題ありません。

高い育毛効果を求めてはいけない理由

では、どうして「高くて早い効果を出してはいけない」のでしょうか?

結論を先に言うと【それが、血の通った人間の体と言うものです。】

何のこっちゃ!

分かりやすく言うと、急激な変化は「あなた」にとって「良いこと、悪いこと」「望むこと、望まないこと」に関わらず負担を与えることになるのです。

ダイエットに例えると

  • 身長160センチで
  • 体重100キロの人がいたとします。

たぶん、この人の標準的な体重は60キロ前後でしょうね。そこで、40キロの減量を考えます。

  1. 1ヶ月で40キロ減量
  2. 6ヶ月で40キロ減量
  3. 12ヶ月で40キロ減量
  4. 24ヶ月で40キロ減量

さて問題です。この4つのうち、一番確実に減量出来て、かつ、一番体への負担の少ないものはどれでしょうか?

言わずと知れた、24ヶ月で40キロ減量ですよね。1ヶ月に1.6キロ減らすのですから、
食生活を考慮して、運動習慣を取り入れれば、何とかなりそうです。

高い早い効果は頭皮や体には負担

ところが、1ヶ月で40キロ減らすのはどうでしょう?【飲まず食わず・筋トレと運動】を1ヶ月間続ければ、40キロの減量は出来るかもしれません。

でも、体重が減る前にヘタってしまって続きません。下手をすると拒食症になってしまう可能性すらあります。無理なダイエットは身も心も壊すのです。

6ヶ月、12ヶ月と期間が長くなればなるほど体への負担が小さくなり、確実性も向上していきます。

人間の体は、状態が悪ければ悪いほど急激な変化は、体にとっては負担になるのです。

このことは、育毛にも同じことが言えるのです。毛は異物ではなく、あなたそのものですからね。

効果が出ているのに毛を無くしている

  1. 早くなんとかしたくて、発毛効果の高いミノキシジル製剤で、頭皮を駄目にした人もいます。
  2. DHTの生成を抑制する効果の高いフィナステリドで体と心を壊した人がいます。
  3. ミノキシジルの飲み薬で、心と体を壊した女性がいます。
  4. 高い発毛効果を謳っている育毛サロンで頭皮を駄目にしてしまった人もいます。

いずれの場合も『高くて早い育毛効果を出そうとして』失敗しているのです。

「出そうとして→出たけど→失敗している」と言い換えても良いかもしれません。

事実や現実を知らない人たちが訴えている

『高くて早い育毛効果が出る』と訴える人たちは、本当の事実や現実を知らないか、商売ベースが最優先順位にあるから訴えることが出来るのだと思います。

低くても良いので、確実に段階的に一歩一歩改善していく方法を採るようにして下さい。「急がば回れ」と言いますが、昔の人はよく分かっていますね。

実際のご相談者の話

さて、次のようなご相談者がいらっしゃいました。フィナステリドを飲み、ミノキシジルを使っているそうです。

飲み始め・使い始めの頃は、普通の毛がよく抜けたらしいですが、今で3ヶ月経過して、1センチ2センチしか伸びていない毛が抜け毛のほとんどを占めるようになったらしいです。

2万円以上もする情報商材の作者自身が、フィナステリドとミノキシジルで治したと紹介していて、かつ2000人に販売してクレームゼロだと言っていたらしい。

○○クリニックと言う育毛を専門にしている病院の医師が、「今、効果が認められているのはフィナステリドとミノキシジルだけ」とおっしゃり、患者の経過の写真で見せてもらったらしい。

この2つで、情報商材の作者と医師を信用してケアを始めたが、上記の通りになってきて、どんどん薄くなっていくので不安になってお電話を下さったのです。

お電話で話を聞いていると、ノイローゼ状態で全く話がまとまらない。

そりゃ、信じた2人に裏切られたようなものだし、医師だから信じたのにと言うことがあるのだから、何も信じられなくなってノイローゼになるのは分からないではないですね。

「あなた」の場合はと言う条件が必要

でも、私からすると、今回のテーマにある通り、信じるところを間違えているとしか思えないのです。

多くの人が探すのは「育毛効果のあるもの」ですよね。「育毛効果のあるもの」を探すと、当然のように「高くて早い育毛効果」が出てきます。そして「育毛効果のあるもの」探しの一番怖いのが、自分の状態を全く無視していると言う現実です。

上記に書いたダイエットに例えると、「160センチで100キロ」と言う様に、現状を正確に把握していますし、40キロ落とせば「こうなるであろう」も、ほぼ予測が付きます。

そして、どのくらいのペースで落としていけば良いのかも分かりますよね。

ところが、育毛の話になるとまだまだ非常識が常識になっている上に、ダイエット時のような正確な「あなた」の情報がないのが現状です。

自らを知らずして「効果のあるもの」探しが一番の問題なんです。

85号は平成19年(2007年)12月15日に配信したメールマガジンです。

【81号~90号】の他の記事