33号:ミノキシジル・フィナステリドを売る為の情報先出しの広告戦略。

販売前に好意的な情報が出る。ミノキシジル育毛剤やフィナステリドが良い例。悪い情報は一般人の体験が出て売れなくなる。今はアフィリエイトでのお金儲けが主流なので一般人の体験情報はあてにならない。 

ミノキシジル・フィナステリド発売の前に出てくる情報に注意

今号の問題提起!
ミノキシジル・フィナステリド発売前に好意的な情報がどこからともなく聞こえてくるのは、一つの広告戦略。あとになり一般の人から出てくるミノキシジル・フィナステリド情報は、体験者情報で評判が良くない場合が多いが、今はアフィリエイトでのお金儲けが主流になっているので、一般の人から出てくる口コミもあてにならなくなっている。

○○製薬の「ミノキシジル育毛剤」を知らない人はいないと思います。使ったことがある人も多いのでは?とも思います。1999年に発売され、その年には驚異的な売上を達成したのを記憶しています。

発売半年で400万本くらいの売れ数だったようです。今もその時の売上を破る育毛剤が出てきていないようですから、よほど凄い売上だったのでしょう。

実はミノキシジル育毛剤が発売された翌年と翌々年のご相談者には、10人中8人くらいまでがミノキシジル育毛剤使っていらっしゃるか、使っていらっしゃった人からのものでした。その時のご相談者の中に同じようなことを訴える人が多かったのを思い出します。

「ミノキシジル育毛剤発売前の評判がすごかったから・・・・」

不思議に思いませんか?発売前に製品の効果面の評判が先に、それもどうして良い方に出るのでしょうか?

普通は、新製品はメーカーは発売するまではひた隠しにするものです。真似をされたくないし、他のメーカーに先行されたくないからです。でも、情報だけが先に出てくることがあります。実は、これ広告戦略の一つなのです。

ミノキシジルの情報の先出で評判を作る

発売前に情報を出して(リークすると言うのかな?)、ミノキシジル育毛剤の評判だけを先に作っておく。当然、新聞や雑誌等には発売日前から段階的に何回かに分けて広告を打っていきます。

ネットに詳しい人なら、ネット上の育毛関係の掲示板にやたらと書き込むことを続けますよね。

ミノキシジル育毛剤のTVCM等の広告を大々的に打つ

1999年当時はネット上の掲示板も今ほども混乱していませんでしたから、やりやすかったはずです。そして、ミノキシジル育毛剤発売日に合わせて全国の販売店向けに販売促進用品等を配り、お店の中での一番目立つ良い所を確保します。

そして、ミノキシジル育毛剤発売日に合わせて大々的にTVCMを流すわけです。

ミノキシジル育毛剤の発売される前に前評判の理由

こうして、発売前にも関わらず、「ミノキシジル育毛剤の発売前の評判がすごかったから・・・・」になるわけです。結果、○○製薬はミノキシジル育毛剤で驚異的な売上を作ることに成功しました。○○製薬は、その後掛布雅之さんを広告に起用しました。

ミノキシジル育毛剤は掛布さん起用で失敗する

島田伸介さんは「○○製薬は大きな博打を打ちますね。掛布さんの毛が増えれば良いが、増えずに減ればどないするんやろ」と言っていました。

掛布さんの毛が増えたか減ったかを、よ~く観察して、良し悪しは皆さん自身がご判断下さいね。どっちにしても、ミノキシジル育毛剤発売時の○○製薬の広告戦略はすばらしいものだっとと言うことですね。

先出情報はミノキシジル育毛剤の効果ではなく売りたいから

さて、製品が発売される前に情報が出てくることが良くあります。他社に真似される危険のあることを、何故メーカーは行えるのか?です。

  • 特許をとった
  • 原料は自分のところの専売品

広告戦略では良い情報が先に出て、悪い情報は後から出る

等々で他社が追随したり真似したりできない時に、情報だけが先に出てくるようですね。最近新聞紙上や雑誌等で有名になってきたフィナステリドだってそうです。

効果云々よりも、広告戦略上で出てきている情報なので、まともに信じないほうが良いように感じます。医師が言っていても、まともに信じない方が良いと思います。医師の処方箋が必要だと言う事は、医師の専売品になるわけだからです。

悪い情報は後から出てきます。それも一般の人からの訴えかけで。発売前には製品の効果面の評判が「先に」それも良い方に出るものなのです。

今回は、ミノキシジル育毛剤の広告戦略について書きましたが、これは私の想像です。ご相談者の方からの情報をもとに「たぶん、こうしたのだろう」と書いています。大きく外れていることはないと思いますが、間違っていればゴメンナサイ。

アサヒビールは上手かった

ちなみに、今のビール市場ではアサヒビールのスーパードライが一番売れているようですが、実はスーパードライ発売前にも同じようなことがあったようです。

全国のアサヒビールの営業マンが、客を装って全国の居酒屋で「アサヒのスーパードライは置いてないの?」と尋ね回ったそうです。そして、あの「スーパードライ」のTVCMを大々的に打って、普通の客が「アサヒのスーパードライないの?」となったわけです。

売れないわけないじゃん。でも、ここまで評判になるほども居酒屋に通うとは、本当にご苦労なことです。

33号は平成17年(2005年)9月24日に配信したメールマガジンです。

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